夏の信州、高原をかける観光列車の旅

観光列車といえば「ななつ星」のようなゴージャスなものを思い浮かべがちですが、
より手軽に楽しめるタイプのものが各地で増えてきています。
移動手段そのものを楽しむ観光列車の旅は、
シニア世代にとっても身体の負担が少なく旅を楽しめますので、親などへの旅ギフトにするにもピッタリ。
今回は、夏におすすめの信州エリアを走る、観光列車の情報をご紹介します。
温泉も豊富、涼しい高原などの宿泊と組み合わせて
ぜひ、楽しい旅プランを計画してみてください。

夏にイチオシ!信州の爽やかな高原を駆け抜ける「ろくもん」

2014年の夏に運行を開始して以来、景色の美しさと手軽な料金、そしてお料理が評判を呼んで大人気なのが、しなの鉄道の観光列車「ろくもん」です。

 

軽井沢と長野をつなぐ約2時間半の高原の旅は、緑が爽やかな夏の時期がなんといってもおすすめ!
全席指定でゆったりとした旅を楽しめます。
軽井沢側からと長野側から、いずれも一日10発程度出ていますので、目的やアクセスによって使い分けができるのも便利なところ。

 

「ろくもん」は三両編成。そして断然人気なのが、1号車か2号車に乗車する「食事付きプラン」です。
さらに、1号車では洋食、2号車では和食懐石料理とメニューを選んで予約できるのも嬉しいところ。いずれも地元の名店シェフが、ろくもんのために考えたメニューを、美しいお皿や什器で目でも舌でも楽しめます。

 

また、上田や小諸、信濃追分などの途中駅でも、停車するごとにいろいろな趣向やお土産などを用意してくれていて、エンターテインメント性もたっぷり。

 

7月末の現時点でも8月の予約は日程によってはまだまだ可能そう。周辺の温泉宿などと組み合わせて、親などへの暑中見舞いとして旅ギフトにしてもよさそうですね。

素朴なおもてなしが魅力、「おいこっと」

長野と十日町をむずぶ(※)、飯山線の観光列車が「おいこっと」。
こちらも2時間半あまりの旅ですが、里山や田んぼ、民家などの景観は、観光地というよりもこの地の暮らしを感じるのんびりした風情です。
(※冬季は長野駅~戸狩野沢温泉駅の区間になります)

 

車両の内装も、子供のころに夏休みに遊びに行っていたおばあちゃんの家のような懐かしさを感じさせる古民家風のデザイン。華美ではありませんが、とても心がくつろぐ演出です。

 

乗車客には野沢菜の漬物のミニパックが配られたり、車内では「まんが日本昔ばなし」でおなじみの常田富士男さんによるナレーションが流れたりと、随所に素朴なおもてなしの工夫がなされており、心温まる旅を楽しめそう。

 

また、途中の飯山駅などではホームで地酒をふるまってくれたりなど、内容は固定していませんが、旅人をもてなす心遣いに随所で出会うことができます。
また、車内モニターで、沿線の観光情報なども随時提供されています。

 

「おいこっと」の方は月ごとに運行日が決まっておりますので、事前に運行情報を公式サイトなどで調べた上で利用してくださいね。

 

近頃は、各地方でこのような観光列車がさかんに計画され、地域色豊かな演出がされていますので、国内旅の楽しみがさらに増しています。
宿と交通手段、いろいろな組み合わせで、日本の良さを見直す旅を計画されてみてはいかがでしょう。