成功法則が語るボーナスの使い方

ボーナス

お客様から、為になるボーナスの使い方を教えていただいたので、ご紹介します。

人生にはスパイスとなるイベントがいくつかある。

入学式や卒業式、入社式などなど。

初ボーナスもそれに入るかもしれない。
なぜなら、その使い方によって、その人の人生を大きく変える可能性があるからだ。

僕の初ボーナスは平成12年6月9日だった。今から約13年前。

大学卒業し、大手都市銀行に入行した僕は、その日を待ち望んでいた。

社内報にでかでかと掲載された賞与支給額についての詳細。

【新入行員は一律10万円】

使い道が決まっていない10万円は、まさに大金だった。僕はすぐにその使い道を決めにかかっていた。

というものの決断に多くの時間は必要としなかった。

僕は営業マンとして日々融資先を外回りしていた。

就職活動の時に使っていた濃紺色のスーツと、入社に合わせて買ったストライプ入りの黒いスーツの2着を着まわして、皺の入り方や袖の汚れなどが限界に近付いていた。

そして、あくる日には先輩が着ているような、デザイナーズブランドのスーツを買う事に決めていた。

梅雨時の街を歩き、デパートのハシゴをした。それは自分の憧れをお金で買う作業の一環だったので、足取りはとても軽かった。

独身寮に住んでいた僕たちは毎晩のように2年目や3年目の先輩たちにと酒を飲んでは談話していた。

6月に入るといろんな先輩たちからお決まりの質問を受けるようになっていた。

「お前はボーナスを何に使うのか?」

僕は、スーツを買う事を告げた。営業マンは身なりを大切にする必要があると思っていることや、何より先輩たちのようにかっこいいバンカーになりたいことを説明した。

彼らは、「どこどこのブランドがいい」「俺と同じのにしなよ」「夏だからツーパンツがいいかもしれないね」と、たくさんのアドバイスをしてくれた。

先輩たちは皆オシャレで仕事が出来た。僕は彼らに憧れていた。そして、彼らも僕を可愛がってくれた。

一方、僕の同期も同じ質問を浴びていた。彼は、少し照れくさそうにしながら「親のために使いたい。ちょっと早いけど還暦祝いみたいなもんです。母がいつも大変そうなんで食洗器を買ってあげたいと考えています」と話していた。
彼の話は周りの注意を集めることはできなかったみたいだけど、僕は彼との思考の歴然とした違いを受け止めざるを得なかった。(彼にはかなわない)

あれから13年後、彼は同期中で一番乗りで課長に上り詰めていた。最近、同期会で彼にひさしぶりに会う事になって、初めての賞与の時の話を僕は切りだしてみた。彼は覚えていないみたいだった。

しかし、彼の言葉の端々には感謝を忘れない姿勢を感じた。13年前と同じ感触が彼の中にはまだ生きていた。僕が、初めて同期の中で話しかけてくれた人間だったということや、グループ研修のときに体調悪かった彼を気遣ったこと、本当に些細なことを、懐かしそうに話してくれた。

きっと彼のまわりは感謝の空気でいっぱいなのかもしれない。彼には感謝をする習慣が出来上がっている。
【習慣の差】はとても大きい。そして習慣は行動することで少しずつ変わっていく。まずは行動ありきだ。

感謝することを習慣化した人間は必ず成功するだろう。

彼にはある口癖がある。

【俺ってほんとうに運がいんだよね】

それは【感謝の気持ち】そのものかもしれない。

「自分は運がいい」と何のためらいもなく言う事のできる人間は、
「自分だけの力で生きているわけではない」ことを知っている。

「いい人に恵まれた」「いい縁に恵まれた」

そうやって、周囲の環境や人々に感謝しながら生きている。
そういう人には仲間が集まってくる。

人が集まるところにはお金もチャンスも集まってくる。
感謝の出来る人が成功するのは、必然なのかもしれない。

【感謝を忘れない人間は、必ず成功する】

そして、敢えて言うと、いちばん身近な人に感謝することが全ての始りだと思う。
例えば両親への感謝を形にするキッカケとして初ボーナスがある。

彼のように食洗機をプレゼントするのか、それとも僕のようにスーツを買うのか?
どの選択をとるかがあなたの将来を大きく変えるかもしれない。