川下りから滝見トレッキングまで。夏旅は、涼を求めて渓谷めぐり

気温も高くなり、夏の気配が近づいてきました。
そろそろ夏旅行の計画をしておきたいこの頃です。
日本の夏の風情を感じながら、アクティブに、そして清涼感まで体感できる。
そんな楽しみ方ができるところ、「オトナが楽しむ、粋な涼の旅」をご紹介します。
東西から1箇所ずつ、この夏訪れたいエリアをピックアップしました。
両親など、シニア世代におすすめするにもいいですよ。

夏の京都の粋な遊び、保津川下りの旅

京都といえば、寺社めぐりや京料理が真っ先に思い浮かびますが、暑い夏を涼やかに楽しめる素敵なスポットがあります。
それが「オトナの川遊び」とも言われる保津川下り。

 

コースは、京都の中心部の西に位置する亀岡から嵐山までの約16km。
かつては木材などを筏で運ぶ水運として利用されたこの川は、今では世界的な川下りコースとして親しまれるようになっています。
船頭さんが長い棹を使って船に勢いをつけると、滑るように水面を進み始めます。
道中は、なにより巨岩と緑、激しくぶつかり合う水しぶきのコントラストが素晴らしく、スリルも満点。
途中、小さな滝や1メートルを超える鯉が泳ぐ場所、カエルにそっくりな河鹿岩などさまざまな見どころもたくさんあり、約90分前後の船旅中は、退屈とは無縁。
美しさと興奮に包まれてあっという間です。

 

また、おすすめはトロッコ列車との組み合わせ。
嵐山(嵯峨)から亀岡までトロッコに揺られて、帰りは、船で清涼感を楽むなんていう贅沢な乗り物旅も可能です。
もちろん、京都中心部と組み合わせて、しっかり祇園の街を散策したり、夏ならではの鴨川の床で京料理に舌鼓を打ったりと京の夏を満喫するプランまで、楽しみ方はいくらでも膨らみますね。

 

「夏の京都は暑い」というイメージが強いですが、こんな涼やかな旅であれば過ごしやすく情緒もたっぷり。シニア世代にもおすすめです。

西の郷遊歩道の滝めぐりで爽快トレッキング

旅先を東日本で探したいという方には、西の郷遊歩道はいかがでしょうか?
あまり聞き慣れないという人もいるかもしれませんが、手軽ながらなかなか気持ちのよいトレッキングコースなのです。

 

場所は、福島県の白河の西側にある西郷村。
車で行くなら白河インターチェンジから20分程度です。
ここには阿武隈川沿いに整備された遊歩道が全長約3.6キロメートルに渡って張り巡らされています。
そして、夏の旅としておすすめしたいポイントは、滝めぐりができるほどたくさんの滝を鑑賞できる遊歩道だということ。

 

一番の見どころは、高さ10メートル、幅約15メートルの「熊の滑り台」。
広々とした岩の上を滑り落ちるような滝は、水流が複雑に絡み合い、繊細な美しさは格別。
周辺は森に覆われているので、森林浴も合わせて爽快感も抜群です。
ほかにも乙女が滝、おろちが滝、夫婦滝、一休の滝、忍びの滝、瀞の滝と、全コース歩いても2時間程度のコース内にたくさんの滝が点在しており、水が落ちる音、水しぶき、周りの岩と緑に包まれ、気分まで涼しげになってきます。

 

もちろん、滝以外にも、美しい阿武隈川の源流や、渓谷にかかる約80メートルのアーチ型の鉄橋「雪割橋」の堂々たる姿など見どころはありますので、夏の気持ちのいいトレッキングを楽しみたい方にはぜひおすすめです。