寒さが残る時期、「余寒見舞い」で思いやりを伝える

節分で邪気払いをすれば、翌日の2月4日に迎えるのは立春。
春といってもまだまだ寒い時期ですが、「春」が「立つ」日、とされ、寒さも底をつき、春が始まる第一日、とされています。
一般の家庭行事としては節分の豆まきや恵方巻きの方が盛んですが、禅寺などでは「立春大吉」の文字を門前に飾り、春から始まる生活が、厄が来ない平穏な一年になるようにと願いをかけます。
この時期、覚えておきたい生活やギフトマナーなどをまとめてみました。

「余寒見舞い」の挨拶をご存じですか?

「寒中見舞い」は知っていても「余寒見舞い」のことは、ご存知ない方が多いのでは?
寒い季節、相手の健康を気づかって送る季節の挨拶が「寒中見舞い」ですが、ハガキや贈り物を贈る場合、時期の期間があります。
マナーとしては松の内が明けて、立春までの一番寒い時期に送るもの。
立春を過ぎて2月末ぐらいまでの間は「余寒見舞い」とするのが正式なマナーです。
それでは、そんな「余寒見舞い」は、どんなときに送るケースが多いのでしょう?

 

・年賀状をいただき、松の内までに送れなった場合の返礼や年始の挨拶として。
・相手が喪中で年賀状を送れなかった場合の、年始の挨拶として。
・こちらが喪中であり、喪中を知らずに年賀状をくださった方に、喪中の報告とお詫びとして。

 

こういった、喪中の挨拶に関連する場合に使われることが多いようです。
できれば「寒中見舞い」の期間に送りたいものですが、年末年始のあわただしい時期に不幸があった場合は、双方に事情が重なり、なかなか対応できなかったりしますものね。

 

一方、まだまだ寒さの厳しい折り、相手への思いやりを込めた健康伺いをするのが、本来の余寒見舞いの意味ですので、挨拶状だけではなく、身体を労わる気持ちを伝えるギフトを贈るのもいいものです。

まだまだ寒い季節、贈りたいギフトは?

立春にはこれを食べる、こういう過ごし方をする、といったようなきまりはないのですが、
全国で比較的多く行われているのは「立春朝搾り」というもの。
これは、立春の日の朝に作った搾りたての日本酒をその日のうちに販売、生まれたての新酒で生まれたての春を祝うという風習です。

 

お酒の好きな方にお贈りすれば、ちょっと洒落たギフトになりそうですね。
全国120社の蔵元が参加する「日本名門酒会」などでは、予約販売などを受け付けているようです。

 

また、実際にはまだまだ寒さが厳しい時期なだけに、「お身体を大切に、春をお迎えくださいね」というメッセージなどを添えて、暖かギフトなどを贈るのにもいい季節です。

 

シニア世代の親であれば、ひざ掛けやセンスの良い湯たんぽ、
友人知人であれば、お鍋の食材セットや手軽に使えるスープの詰め合わせなど。
フラワーショップなどでは、梅の花のギフトなども、この時期、揃ってきます。
相手の顔を思い浮かべながら、その人ならではのギフトを選びたいもの。

 

また、昨今話題の「体験型ギフト」であれば、手軽な日帰り温泉や、ちょっと奮発して暖かい地方への一泊旅行なども喜ばれるに違いありません。

 

寒さを案じる思いやり、春を伝える気づかい、
そんな気持ちをさりげなくギフトで伝えられたら素敵だと思いませんか。